LEONARD FOUJITA

藤田嗣治展』を見に行ってきた。

昨年受講した授業で『藤田嗣治』の話題が出ていて、
ぜひ、みてみたいと思っていたところだった。
まさに、グッドタイミング。

で、この『藤田嗣治展』非常に見ごたえのある、素晴らしい展覧会だった。
見ごたえがありすぎて、ど〜っと、オモイッキリ疲れてしまったけれど・・・。



制作年代順に、藤田の画業の推移が分かるように作品が展示されていた。

1910年代。
フランス『パリ』に渡り絵を学び、自分のスタイルを模索している時代。
ピカソらの影響を受け制作した『キュビズム静物』なんていう作品もあった。

世界中から画家を志す若者が集まるパリにいて、自分のスタイルを模索する
というのは、きっと大変なことだっただろうなぁ。

1920年代には独特の乳白色で裸婦を描く、藤田のスタイルが確立され
次々に制作をしたらしい。見ごたえのある作品が並んでいた。

その後も、一時日本に帰国し、作風が変ったり、第2次大戦の時は従軍画家
となり戦場の絵を描かされたりと、その時々に、時代に翻弄されつつ生きる
画家の姿が浮き彫りにされていた。

戦後、戦争の絵を描いて協力したということで、責任を問われることになる。
その後、渡仏しフランス国籍を取得し、キリスト教の洗礼を受け、
宗教画なども制作。

国と個人のかかわりなど、色色考えさせられることも多い展覧会だった。

今日の新聞で知ったのだが、藤田の画業が年代順に大規模に展示されるのは
日本では初めてらしい。

戦後の戦争責任問題やその後の渡仏、いろいろなわだかまりなどがあり、
没後30数年たってやっと実現できる時期になったのではと、書かれていた。


そんなわけで、とてもよい展覧会だったのだが、
ひとつ強烈に印象を受けたことがあった。
それは、オリジナリティだ。
自分が自分であること。
自分の表現をすること。

他の誰でもなく、『藤田』の絵だとわかる強烈な個性。
それが、大事なんだろうな。


藤田嗣治展』
竹橋の東京国立近代美術館で3月28日〜5月21日まで開催している。
目茶目茶おすすめの展覧会だ。