プラド美術館展

昨日、東京都美術館に『プラド美術館展』を見に行ってきた。
まだ、午前11時だというのに、入場制限になっていた。
もぎりの場所からチケット売り場のあたりまで、たくさん人が並んでいる。


おっかしいな、随分混んでるなぁ?と思ったら、
なんとも、運が悪いことに『65歳以上無料の日』だった。
確かに、おじいさん・おばあさんばっかりだ。
入場するまで30分以上かかった。


『65歳以上無料の日』は、朝6時に開館したらいいんじゃないか?と思った。
皆さん早起きなわけだし、朝6時から7時に入館してもらえば、
10時にははけるっしょ。


会場では、1500年代〜1600年代にかけて制作された油絵を中心に
展示がされていた。
宗教画や王侯貴族の肖像画などが多かった。


400年も前のこの時代に、写実的な絵画の技法が、
こんなに完成されていたのかと思うと、ちょっと驚いた。
とてもリアルで、生命感溢れ、心情までも描き出しているものが
たくさんあった。


カメラもビデオもTVも無い時代には、絵画は
『非常に重要なメディア』だったんだろうな。
宗教にも、権力者にも、利用されていたわけだ。


展示点数がけっこうたくさんあって、また、混雑していたこともあり、
けっこう疲れた。かなり、見ごたえのある展覧会だ。

  • 照明

ひとつの絵画に対して、正面からだけではなく
斜めからも照明を当てているところがたくさんあった。
斜めから当てるので、油絵の画面に照明が反射して反射光が目に入り、
非常に見難い。


いったいどういう考えで、斜めから照らしているのか、
照明の意図がさっぱり分からなかった。
もしかしたら、ショップラインに付いていた照明を動かさずに、
灯具の首だけ振って、絵に光を当てたのでは?
だとしたら、物草太郎だなぁ!


どこの美術輸送会社がやったのか、聞いてみたいもんだ。
それに、学芸員は仕上がりのチェックをしないのだろうか?
混雑すれば、絵を正面から見るのは難しくなるわけで、
絵に近づきながら見たり、通り過ぎながら見たりする。
そんなとき、斜めから照らしてあればグレアを起こすのは当然だと思うが。
混雑しても見やすいように、ちょっと考えて欲しかった。


展示を見終えて、ミュージアムショップへ入る。
ここも混雑している。
友人が『クリアファイルが欲しい』などとのたまいながら、
お土産を物色している。


私は、疲れて、なんとなくぼんやり周りを見ていた。
すると、友人の隣にスカートの短いセーラー服を着た
『女子高生』らしき人物が、私に背を向けて立っているのに気づいた。


おじいさん・おばあさん、ばっかりの中に『女子高生?』。
よく見ると、身長が高い。
170センチ以上はありそうだ。
なんだか体格もやけにしっかりしている。
柔道部かな?
あたまも超デカイ。


『へえ〜、こんな大柄な女子高生もいるんだ〜』と思った次の瞬間、
振り返ったおかっぱ頭の女子高生の顔は、オジサンだった!!!
『どわー!!!』
女装趣味のオジサンだったのね。
目茶目茶ビックリしたぁ。
まわりで買い物しているおじいさんも、おばあさんも、全然気づいて無いUィ。


もちろん、友人も全く気づいてない。
私はあわあわしながら、友人に近づき
『女子高生がぁ・・・、女子高生がぁ・・・』と小声でつぶやく。(笑)


いや〜、展覧会の最後に、すごいものを見てしまった。
今日はいい絵をたくさん見たのに、一瞬ですべて吹き飛んだな。
最後のインパクトが、でかすぎだった。


その後、友人と話ていて達した結論。
『あの女子高生は、65歳以上にちがいない!』


都美で『65歳以上無料の日』には要注意?!
混んでるからね〜。